とうふさんがね‥
お盆が過ぎて、ほんのすこーしだけ涼しくなりました。
食欲の秋に備えて(?)、食べ物に関するおすすめ絵本を紹介します。
あらすじ
たっぷん とっぷん よいしょ よいしょ よいしょ
ねぎをしょった大きいとうふさんが走っています。
おっちゃん おっちゃん どこいくの?
そのあとを小さいとうふさんたちがついていきます。
着いた先は台所。刻んだねぎと小さいとうふさんは、おみそしるのお鍋にとっぷーん。でも、おっちゃん(大きいとうふさん)は大きすぎてお鍋に入らない。どうする? どうする?
しんぱいごむよう!!
さて、おっちゃんはどうなったのかな?
おすすめポイント
リズミカルな掛け声さとシリーズお決まりの「しんぱいごむよう!」
たっぷん とっぷん よいしょ よいしょ よいしょ
とリズミカルな声をかけながらとうふさんが走っていきます。
この掛け声は数ページ続くのですが、それがまた何とも明るく楽しい雰囲気にしてくれます。「おっちゃん」という言葉のせいか、なんとなく関西弁のイントネーションで読みたくなる私・・・(ブログの筆者は関西出身)
おっちゃんは大きすぎてお鍋に入れないというトラブルに見舞われるのですが、ここはこのシリーズお決まりの「しんぱいごむよう!」でご解決。ラストがすっきり明るく終わるので、読んだ後は幸せな余韻が残ります。
作者について
このお話には大きな豆腐と小さな豆腐が出てきますが、どう登場させるか迷ったそうです。大きな豆腐だけではいけないけど、小さな豆腐を出すにはどうしても包丁が出てきてしまう・・・。ずっと悩んでいたところ、偶然出会った近所の子に「おっちゃん、どこ行くの?」と声をかけられた時に、小さな豆腐も最初から登場させればいいんだと思いついたそうです。
とよたさんは、絵本を通じて子どもにエネルギーを与えたいと考えていらっしゃるそうです。「生きていればいろんなたのしいこと、おもしろいことがあるんだよ!」「世の中嫌なことがあっても、もっと楽しいことがあるから心配ご無用!」と伝えたいそうです。
私はもうりっぱなおばちゃんですが、とよたさんのこの言葉にはっとしました。嫌なことがあっても「心配ご無用!」と前向きにかまえたいものです。そしてその姿勢は子どもにも伝わるのだろうと思います。