毎週絵本

毎週、子ども向けに図書館で絵本を10冊借りることを習慣にしています。季節に合ったおすすめ絵本を紹介していきます。

でんしゃにのって

今週もおでかけがテーマの絵本を紹介します。
電車に乗ってちょっと遠くまでおでかけしてみましょう。

うららちゃんののりものえほん でんしゃにのって

  • 作者(文・絵):とよたかずひこ
  • 初版:1997/6/19
  • 対象年齢:2・3歳~

あらすじ

うららちゃんはひとりで電車にのっておばあちゃんのところにおでかけします。
電車にゆられていると、「つぎは わにだーわにだー」のアナウンスがあり、なんとわにが乗ってきます。次の「くまだ」駅ではくまが、その次の「ぞうだ」駅ではぞうが乗ってきて、電車の中は楽しい雰囲気に。
譲り合って席に座り電車に揺られていると、なんだかみんなうとうと・・・。うららちゃんもうとうとしているうちにおばあちゃんが待っている「ここだ駅」に着いたみたい。
優しい動物たちに起こしてもらい、無事おばあちゃんに会うことができました。

おすすめポイント

優しい雰囲気に癒される。

動物たち(なんとなく子持ちのお母さんぽい雰囲気)は、電車に乗るときに「おじゃましますよ」とあいさつし、席を譲り合い、うららちゃんに「どこまで行くの?」と声をかけます。込み合っていても、車内はトラブルなんて起こりそうにない、優しい雰囲気に包まれています。
「ここだ駅」で降りるうららちゃんを心配し、起こしてあげて最後まで見守る動物たちに感心しました。自分の子でなくとも、子どもをいつも見守ることのできる大人でありたいと思いました。

作者について

早稲田大学第一文学部卒業後、イラストレーターを経て絵本作家になられました。娘さんへの読み聞かせをきっかけに、娘さんの喜ぶ絵本を作ろうと思ったそうです。
とよたさんは文字の割付までご自身で担当し、ミリ単位で位置を指定し、絵本を作り上げているそうです。絵の特徴として背景がないものが多いですが、これも読者の想像にゆだねたいという思いからだそうです。
とよたさんの絵本から感じる優しい雰囲気は、こういった細かいこだわりから生まれるのかもしれません。