毎週絵本

毎週、子ども向けに図書館で絵本を10冊借りることを習慣にしています。季節に合ったおすすめ絵本を紹介していきます。

ふゆじたくのおみせ

もう1冊、秋におすすめの絵本です。
そろそろ秋というより冬かな?と思いつつ、良い本を見つけてしまったので。
ふゆじたくって、その行為自体も楽しいものなのかもしれません。

ふゆじたくのおみせ

  • 作者(文・絵):ふくざわ ゆみこ
  • 初版:2003/9/25
  • 対象年齢:4歳~

あらすじ

森に住むクマさん、ヤマネくんのもとに、「ふゆじたくのおみせ ほんじつかいてん」のお手紙が届きました。仲良しの二人は一緒に買い物に行きます。

ふゆじたくのおみせには、もりじゅうのみんなが集まっていました。アナグマくんは、芋の詰め合わせ(どんぐり100個)、モグラくんは本(どんぐり50個)、カエルくんはクッション(どんぐり70個)がほしいみたい。ヤマネくんは大きなセーター(どんぐり500個)をクマさんにプレゼントしたいなと思いました。クマさんは小さな赤いチョッキ(どんぐり50個)をヤマネくんにプレゼントしたいなと思いました。「どんぐりを拾ってこなくっちゃ!」みんな森の中へ駆け出しました。

みんなはどんぐりを集めて買い物ができたのに、クマさんとヤマネくんは最後の1個を見つけることができません。しばらくしてようやくどんぐりを見つけてお店に行くと、なんとお店には「売り切れありがとう」の看板が。落ち込む二人が店の前に座り込んでいると、お店のドアが開いて・・・。

おすすめポイント

ふゆじたくのわくわくした雰囲気

クマさんとヤマネくんがお互いを思いやる友情ももちろん良いのですが、私はふゆじた くの楽しそうな雰囲気に惹かれました。お店でほしいものを選んでいる時のみんなのわくわくした気持ちが伝わってきて、このシーンは何回も読んでしまいます。最後に出てくる、ラッピングされた商品もとっても素敵です。

ふゆじたくは、快適に冬を過ごすための準備だと思いますが、その行為も楽しいのだなぁと思いました。私の場合、「あーー、めんどくさいーーー!」が先行してしまいますが、今年のふゆじたくはもうちょっと楽しく前向きに考えてみようかな・・・?

作者について

 作者はふくざわゆみこさんです。ふくざわさんの絵本の特徴は、何と言っても絵の美しさでしょう。絵を描く作業が大好きで、あまり絵本の展開に関係のないものまで細かく描いてしまうそうです。また、絵本を描く際にはよく取材に行って、絵本の題材を調べるそうです。ふゆじたくのおみせの雰囲気がとても良いなぁと思っていたのですが、ふくざわさんの観察眼と細かい描写が、この雰囲気を表現しているのかなと思いました。