毎週絵本

毎週、子ども向けに図書館で絵本を10冊借りることを習慣にしています。季節に合ったおすすめ絵本を紹介していきます。

もりのふゆじたく

今週も引き続き秋の絵本です。
もう10月だというのに暑いので、ふゆじたくにはまだ早いかな?

もりのふゆじたく

  • 作者(文・絵):垂石 眞子
  • 初版:1992/10/31
  • 対象年齢:3歳~

あらすじ

秋になって、もりの動物たちは冬の間の食べ物を集めています。くまさん、きつねさん、りすさん、うさぎさん、いのししさん。みんな一生懸命です。

優しいたぬきさんは、みんなが落とした木の実を拾ってあげたり、きばがぬけなくなったいのししさんを助けてあげたり、なかなか自分の食べ物を集めることができません。あたりが暗くなり、あきらめて家に帰ると・・・。

おすすめポイント

秋の森の風景と動物のやさしい雰囲気

まず、色鉛筆調のやさしいタッチで描かれた表紙の絵に惹かれました。開いてみると、またまた優しい雰囲気の秋の森と、かわいらしい動物たちが描かれており、良い話に違いないと直感で思いました。

たぬきさんはみんなを惜しげ無く助けますが、最後はみんながたぬきさんを助けます。動物たちがお互い助け合って日々暮らしている様子がうかがえ、とてもほっこりした気持ちになります。

寒くなってくると、ちょっと寂しい気持ちになったりしますが、そんな時にふと温かい気持ちになれる絵本です。

作者について

絵を描くことが好きだった作者の垂石眞子さんは、美大卒業後にサンリオに入社します。サンリオ在籍中に出会って感銘を受けたスウェーデン作家の絵本「リッランとねこ」に導かれるよう、絵本の世界に入っていきました。

垂石さんは、絵描きから仕事をスタートしたこともあり、絵本の絵だけを担当することも多いそうです。絵だけを担当する時は、文章を100回ぐらい読んで、その文を自分が書いたのと同じくらい体に染み込ませてからでないと描けないそうです。だから、文の作者が変われば垂石さんの画風も全然違うものになります。

私はまだ勉強不足で、垂石さんが絵だけを担当された絵本を読んだことがありませんが、ぜひ読んで絵を比べてみたくなりました。